あべこべ言葉

更新日:8月1日

「子育て」を英語にすると「ペアレンティング」と言います。

ペアレントとはパレーレ(先に行く、産む)やパーテル(父)が語源とされています。

人生を先に生きていて、子供を産んでいるので親なのです。

その親という意味のペアレントにingをつけて親のやること、即ち、子育てとしているのです。

さらに、そのペアレンティング=子育てに第三者が関わり、「親教育」とか「子育て支援」と拡大していきます。

それを日本では「親業」と呼んでいる活動も以前からあります。

大昔から教育論は多々ありますが、近年の心理学における子育て支援の元祖はアドラーだろうと思います。

アドラー自身が従来の医学的治療の枠から抜け出して、

子供だけでなく親や家庭や教師や学校での子育てという教育領域にまで進出しました。

その伝統はアドラー心理学において、親のための子育て支援グループ(研修・ワークショップ)としていくつもの形で結実し、その日本版も長年実践されてきています。


話は最初に戻りますが、日本語では「子育て」と言って子供を強調していますが、

英語では「ペアレンティング」という、親を強調する言葉です。

昔の日本で言うところの、子供は村の共同体における天からの授かり物だとか、家を存続させるための極めて貴重な跡取りだという流れを汲んでいるのでしょうか。

方や、英語では、親としての子供を育てる責任、子供をきちんと育成する仕事として親を主眼に置いています。

子供と親のどちらを主体として見るかの違いが現れて「あべこべ言葉」になっています。

言葉の文化的背景を感じさせるものです。


家族療法のシステム論で言えば「枠組み」が違うのですが、

親と子供、そして、その親子に関わる者という第三者がいるために、いろいろな視点や言葉が生じています。

その枠組みをどのように活用するか、どのようにリフレーム(枠変え)するかがセラピーの技と言えましょう。


ちなみに、リフレーミングはエリクソンから家族療法やNLPなどに広がっていく流れが有名ですが、アドラー心理学の流れでも用いられています。








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