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お酒は好きですか?

私は「お酒は好きですか?」とカウンセリングの場面でお尋ねすることがあります。これは雑談として話しているのではなく、大事な意味があるのでそうしています。


人間関係のトラブルにはさまざまなものがあります。その中でもアルコールがからんでくるケースは、事態が深刻になることが多いような気がします。アルコールを飲みながら会話をすることでより一体感を深められる楽しさがあります。その一方で、アルコールは人をより攻撃的にすることがわかっており、暴力や虐待が起きることの背景に飲酒の問題が潜んでいることも多いと言われています。


薬物依存に詳しい精神科医の松本俊彦氏は、「ストロングZEROは『危険ドラッグ』として規制した方がよいのではないか。半ば本気でそう思うことがよくあります。私の臨床経験では、500mlを3本飲むと自分を失って暴れる人が少なくありません。大抵の違法薬物でさえも、使用者はここまで乱れません」と語りました。その道の専門家による、傾聴に値する発言だと思います。


飲酒のことばかり考えるようになったり、飲む量や時間などのコントロールが効かなくなっていたり、体を壊しているのに断酒できない等のレベルになってくるとアルコール依存症という精神疾患を患っている状態となります。女性のアルコール依存症者は摂食障害も持っていることが多いと言われています。アルコール依存症と摂食障害は共通点も多く、結構似ているところがあります。私が関わったあるクライエントの女性は「お酒を飲むと食べるのもおいしくてはかどる」と語っていたことがありました。


向精神薬を服用している人の場合は、アルコールとの同時摂取には気をつけなければなりません。薬とお酒を同時に飲むことはしない方が良いです。ひどい場合には意識障害などが起きてくることもあります。どうしてもお酒を飲みたい方は担当の医師と飲み方を相談した方が良いでしょう。


お酒は人との交流を促進させ、ストレス解消にもなります。しかしあまり軽く考えないで、精神や身体に大きな影響を与える物質として理解しておくようにしましょう。




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