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こころ と からだ

よく「こころの声に耳を傾ける」というフレーズがあります。たとえば、何かを決めあぐねているような時に、《私って本当はどう思っているんだろう?》と胸に手を当てて考えるような場合を指すでしょうか。または、何かに向かって邁進しているような時にほんの少し違和感を覚え、《・・・あれ? 私、本当に、これで良いのかな》と立ち止まって考えるような時にも、当てはまるフレーズでしょうか。 私たちは、自分のこころがどう感じているかに、思いのほか敏感ではありません。

 

自分の気持ちがどちらの方向を向いているか、自分でキャッチするのがとても上手な方がいます。人生の岐路に立ったとき、《・・・なんか、こっちの方が良い気がする!》と、大きな事柄にも関わらず即決で判断した友人がいました。本人は「うまく言えないけど、野生の勘として、絶対にこっちな気がするんだよね」と言って笑っていましたが、周囲の人たちは「全然迷わず、こんなにすぐ決断できるのって、すごい」と驚きました。彼女は、理屈ではなく、自分の気持ちの発するサインを受け取るのがとても上手な人だったのではないかと思います。

 

得手な方がいれば不得手な方もいて、さまざまな場面で《さて、私は本当のところ、どう思っているんだろう??》と、いくら考えてもなかなか答えが出せない方もいらっしゃるのではないでしょうか。自分の気持ちが自分でもよくわからない、そういえば、お腹が空いているのか寒いのかさみしいのか、自分はそういうことがよくわからない、とおっしゃる方もいます。「なんとなく落ち着かないときに、とりあえず温かいものを飲んでみたら落ち着いたことがあった。寒かったのかもしれないし、空腹だったのかもしれないし、別の何かに反応していたのかもしれない。理由はわからないけど、ともかく落ち着いたので、それ以来、何か心地よくないときには、その理由を考えて迷宮に入るよりも、まずは温かい飲み物を飲むことにしている」と語る知人もいて、この場合は、自分のこころをキャッチするのは不得手だけれど、多くの場面に有効となりうる自分なりの解決策(温かい飲み物を飲む)を持っている、といえるでしょう。

 

このように、からだに直接働きかけることによって、こころが落ち着くようなことも多いと思います。たとえば、小さい子がグズグズして機嫌が悪いときに、とりあえずぎゅーっとハグしてゆらゆらしていると次第にご機嫌がよくなったり、大人の場合には、何らかのストレスに出会ってもまずは美味しいご飯を食べてあたたかい布団に入ると、なんとなく満足してだんだん前向きな気持ちになったり、、、など、枚挙にいとまがありません。きっと「からだの声に耳を傾ける」、そして「たとえ今はハッキリとした声は聴こえなくとも、想像や直感をつかってどんな声が聴こえてきそうか想定し、実際には(まだ)聴こえないその声にひとまず応えてみる」ことも、なにか大切なことだろうと思うのです。

 

忙しい生活の中では、ついついご自分のことは後回しになりがちですね。カウンセリングという場で、ご自身が発する声に、ゆっくり耳を傾けてみませんか。

こころの専門家であるカウンセラーが、その時間におともさせていただきますので、いつも(例えばご自分お一人のとき)とは違った「耳の傾け方」で、そのお声を拾うことができると良いなと思っています。

座り心地の良い椅子をご用意して、お待ちしております。


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