ミルトン・エリクソンが逆説を用いることを書いたが、
『夜と霧』のフランクルも逆説を用いて治療していたそうだ。
フランクルはある時期までアドラーの弟子であった。
もちろん、師であるアドラーも逆説の技法を用いている。
諸富祥彦先生から聞いた話なのだが、
フランクルはあるグループと一緒にアドラーと袂を分かったため、
フランクルは道ですれ違ったアドラーから無視されたそうである。
アドラーもむかついていたのだろう。
アドラーはソクラテス問答とか逆説とかの論理勝負の手法も用いる。
私は個人的には大好きである。
患者の構築しているオーソドクスな論理に対して、
逆カウンターを当てるのでパラドクス(逆説)を処方する。
エリクソンの逆説とアドラーの逆説の手法の違いはどこにあるのだろうか。
二人のパラドクスを掛け合わせたらオーソドックスに戻ってしまうというパラドクスが生じそうである。
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