ハロウィンの昨日、今日、明日
- しまうまさん
- 10月28日
- 読了時間: 2分
10月31日のハロウィンが近づいています。毎年、この時期になるとデパートや商店街の飾りつけやケータイのアイコンなどにハロウィンを象徴する顔の形にくり抜いたカボチャのイラストなどが目に付くようになります。ハロウィンが日本でもイベントのひとつになったのは、ディズニーランドの企画から広まって行ったといろいろな記事や資料に書いてあります。私は1970年代にスヌーピーで有名になった『ピーナッツブックス』で知ったように記憶しています。アメリカでは結構盛んなハロウィンが、日本で、まして渋谷での大仮装行列に発展するとは思っていませんでした。
カボチャの原産地は、中央アメリカから合衆国南部にかけてなので、ネイティヴアメリカンのお祭りかと思っていました。しかし、ケルト人の新年の祝祭、「サウィン」を起源にするようです。今はカボチャで作るジャック・オー・ランタンもヨーロッパではカブで作っていました。
ハロウィンは「万聖節」とも訳され、キリスト教との関係づけられることもあるようですが、キリスト教のお祭りだというにはちょっと微妙です。世界宗教が広まるときに土着の宗教と習合してゆくことはよくあるので、もしかしたらキリスト教に取り込まれる途中なのかも知れません。
近ごろ少し興味を引くことは、日本ではハロウィンは低調になっているという見方があることです。渋谷で車をひっくり返したりしたお騒がせ事件もあったし。もともと宗教的な背景もなく、ただ仮装をして盛り場でディスプレイを楽しむだけなので、飽きて来たのかも知れません。
もともと日本の祝祭の日は、陽数字の月日の重なりに当てられています。正月、節分、桃の節句、端午の節句、七夕、重陽の節句です。ただ、九月九日の節句はもう日本ではほとんど忘れ去れてしまったようです。バフチンのカーニバル論によれば、その特徴は社会階層の無化と融合、タブーの消失、奇抜さなどです。カーニバルは本来のリアルな社会的空間ではなく、バーチャルな世界に移行してアバターが繰り広げるものになってゆくのかも知れません。

ハロウィン 2025年







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