よくどのくらいカウンセリングをしたらいいですかと尋ねられるが、
それはあなたがどのような住まいに暮らしたいかによるとお答えしている。
もしちょっと雨樋(スキル)を直せばいいのか、
庭(環境)を整えるのか、
近所づきあい(対人関係)なのか、
エクステリア(対外的問題)を考えるのか、
インテリア(内面的事柄)を扱うのか、
などの要望によって工事(カウンセリング)は様々である。
もし家をリフォーム(修繕)するならそれなりに手間と時間はかかる。
さらに家をリニューアル(建替え)するとか、
増築や建て増し(拡張や充実)とか、
別の土地に引越すなどとなるとじっくり時間をかけなくてはならない。
家族療法的なリフォームでは、間取りや家族の導線(システム)や配線(コミュニケーション)を考えることになるし、
解決志向で設計するとなると、問題のある家には手をつけず、新たに住みたい家を構築するということになる。あるいは、今住んでいる家の中でも、使い勝手のいい部屋(リソース)はどんどん使っていくというふうにも考えられる。
ナラティブ的には、その家のあまりよくない思い出(物語)について語るだけでなく、いい思い出や新たな思い出が生まれるようなお話を聞かせてもらう。
アドラー的には、その家の使い勝手(目的)を吟味して、役立つ機能をもった構造に改築していく。
しかし、まずはどのようなプランで人生を送っていこうかとか、
どのような家に住みたいかという生活の設計図を考える必要がある。
カウンセラーは施工主の要望を聞いてそれを生かした家の設計を提案したり、リフォームを請け負ったりする設計士と言える。
そして、実際に家を修繕する大工さんは施工主自身が兼ねてセルフビルドでDIYする。
そのためには色々な人足や助っ人(手助け)を使ってもいい。
もちろん、カウンセラーもお手伝いさせていただく。
手をつけたらやめられないというわけではないので、
まずは手の届く小さな所からちょっとしてみながら、
同時並行で設計図を焦らずじっくり練っていったらいいのではないだろか。
家に手を入れるにしても、リフォーム、改築、増築、建て替え、引越しと色々ある。
カウンセリングも同様である。
もしかしたら、家を改築する前に中の物を外に取り出して整理したり虫干ししたりする必要があるかもしれない。
異なる部屋(子供の頃、現在、子育て)に同じようなものが別々に入っているかもしれない。
アドラーは人生を資産と負債に例えてその運用を提唱したが、
人生を建築に例えるアイデアが出てきたので、ここに詳しく記してみた。
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