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私のアプローチ⑤

みなさんこんにちは。しまうまカウンセリングでカウンセラーをしている望月です。数回お時間を頂いて、私のカウンセリングで用いているアプローチや心理療法についてお話をさせて頂いています。前回からは、持続暴露療法(長時間暴露療法)通称PE療法についてお話をさせて頂いております。前回は、私が大学院生の時にPE療法を知り「心理療法って何て凄いんだろう」と感じたということをお話しさせて頂きましたが、PE療法をやっている現在では心理療法よりも「人の回復力って何って凄いんだろう」とか、「(PE療法をやり遂げる)クライエントさん達の努力って何て凄いんだろう」に私の感想は変わっています。PE療法を終えられるクライエントさん達も同じ気持なようで、PE療法を経たクライエントさん達は「私、頑張りました」とか「これほど頑張ったんだから今後の人生でどんなことがあっても頑張っていける」と口々におっしゃります。

そして私が、PE療法は素晴らしいなぁと思うのは、実はここのところです。傷ついた人々が自分の力で回復していき、それをご自身で「私頑張りました」と自覚して力を取り戻していく様は本当に素晴らしいです。PE療法は私の用いるアプローチの中でも特にクライエントさん自身の頑張りが求められるものですが、この頑張りの後に辿り着く自己効力感はカウンセリングという特殊な空間を離れてもクライエントさんを支えていく力になるんだなぁといつも思っています。

PE療法のセッションの時に「私たちカウンセラーはマラソンのコーチのようなものです。」とお話をさせて頂くのですが、マラソンでは42.195km走りきるのは選手で、その功績をたたえられるのも選手ですよね。マラソンのコーチと同じように、私たちカウンセラーも「次はこんな道ですよ」とか、「このペースで進みましょうね」と車や自転車に乗って声をかけ続けるのみです。ランナーの頑張りやしんどさを近くで応援することはできますが、最終的には走りきるのはクライエントさんです。私たちカウンセラーは、応援とアドバイスを送り続けることしかできません。でも走りきったその成果を一番近くで体験できるのは、一つの役得だなぁと思う瞬間があります。それはカウンセラーをしていて良かったなぁと思える瞬間の一つです。

 ではその道はどんなものなのか、次回はPE療法という心理療法についてもう少し詳しくお話をさせてもらいます。

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