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精神障害は心の弱さ?

アメリカではここ10年ほどでメンタルの病に対する世間の見方が変化してきているそうです。たとえば、テレビ番組では精神障害を持つ登場人物が現れてきています。彼らは単に暴力的で異質な人物として描かれているのではなく、ストーリーを盛り上げる存在として活躍しています。


しかしながら、アメリカ社会全体ではメンタルの不調はまだまだ否定的なものとして捉えられているそうです。日本の社会でも同様だと感じています。しかし本当に、精神障害を患うことは「心の弱さ」を示しているのでしょうか?


カウンセリングで出会う人は、精神障害を患っている人が少なくありません。医師から診断が出ているにもかかわらず、なかには、周囲の人から「甘えている」などと言われて理解してもらえないと訴える人がいます。


こうなると精神障害に起因するつらさだけでなく、周囲の人から理解されない孤立感にも悩むことになります。これはつらいことです。精神障害を患う本人でさえも、自分のことを「わがままなのではないか」と感じていることもあります。


たしかに、精神障害や心の不調は、多くの身体の病気のように必ずしも目に見えるものではありません。周囲の人がはっきりと気づきにくい場合があります。また、メンタル不調の経験のない人にとっては、当事者の苦悩が想像しにくいこともあります。


パンデミックによって、多くの雇用主や管理職が職場のメンタルヘルスについてオープンに話すようになってきたのはよいことです。多くの企業などではメンタルヘルス改善のための取り組みが、以前よりは進んできています。最近では、高校でも精神疾患について教えるようになりました。精神疾患について正しい知識を得ることは、今や必須の状況にあるのではないでしょうか?


精神疾患を持つことは、他の身体の病気と同様に、治療やカウンセリングを必要とする病気であると明確に認識されるようになるとよいですね。 参考資料 Could COVID-19 Finally Destigmatize Mental Illness? TIME, May 13, 2020



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