本当の自分を知られたくないために、人とのリアルなつきあいを回避することもあります。他人と親密になると、自分の秘密がばれてしまうと恐れるわけです。
たとえば、ネット上の人間関係では、自分を隠しながら相手と関わることが容易にできます。匿名にして顔を公開しないことはもちろん、テキストメッセージだけのつきあいであれば、ある程度自分を脚色することができます。表情や身振りが相手に読み取られることもありません。賛否両論があるかもしれませんが、このような人間関係の形態が、若い世代を中心に広がっています。
リアルな世界で、今まで出会ったことのないタイプの人とつきあおうとする場合もあります。初めは怖かったりドキドキしたりするかもしれません。それは、一種の冒険と言えるでしょう。
たとえば、両親や先生などから、「こういう人とはあまりつきあってはいけない」と禁じられた人間関係に、逆に引きつけられる場合もあると思います。とくに両親の教えや社会通念に反抗したくなる年頃の子は、スリルを求めたりやんちゃなことをしたくなったりする人もいるでしょう。
たしかに、自分にはない要素を持っている人に新鮮な魅力を感じることもあります。そういう人とつきあうことで今まで知らなかった世界が開けてくることもあります。成長していくためには、自分らしさを保ちながらも、勇気を出して異質な要素を自分の中に少しずつ収めていくことも必要です。
しかしながら、魅力的に見えた相手が実は危険な人で、嫌な思いをしたりトラブルに巻き込まれたりする展開になってしまうこともあります。
当然世の中にはいろいろなケースがあります。つきあうかつきあわないかは、信頼できる人の意見も聞きながら、できればその都度冷静に判断していったほうがいいでしょう。慎重になりすぎても世界が狭くなります。大胆になりすぎると危ない目に合う率も高くなります。
※この記事の内容は、冒頭で紹介した「CLOSE」という映画のネタバレではありませんので、ご安心を。私はまだ詳細なストーリーを知りません。

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