言葉にすること、言葉にならないもの

更新日:2021年12月8日

気が付くともう師走。師走になるとやることの一つに年賀状書きがあります。最近はメールに頼りがちで、手書きでメッセージを伝える機会はぐっと減ってしまいました。不思議なことに、メールはすぐ書けるのに、手書きで言葉を伝えようとすると、相手の顔はすぐに浮かんでくるのですが、しっくりとした言葉が見つからず、毎年この時期は悩んでしまいます。ただ、日常を忙しく過ごしていると、相手を思い浮かべながら、時間をかけて言葉を探すことはあまりありません。年に一回のやりとりしかしなくなってしまっても、年賀状書きはその人に会える貴重な時間で私は好きです。


カウンセリングの中でも似たようなことがあります。言葉で伝えられた内容をもとに私たちは聞き入りますが、心の中の世界には、言葉となって出てきたもの、言葉になっていないもの、そしてさまざまな気持ちがあるのです。そうした心の中の世界を、精神分析家のW.ビオンは、聞く側の態度として“もの想い(reverie)”と表現しました。


伝えたい言葉と、伝わる言葉は意外と難しく、ちょっとしたところで、この二つの間にすれ違いが起こったりします。けれども、丁寧に見ていくと、本当はこういうことが伝えたかったんだ、こういう気持ちがあったのかと自分の中で気づいていくことがあります。


師走になって、気持ちもどこか慌ただしくなりますが、自分の心の中の言葉を探す時間を作ってみるのはいかがでしょうか。



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こんにちは。しまうまカウンセリングで、心理検査を担当している高木です。今日は占いと心理検査について、ちょっとお話したいと思います。 初詣に行ったとき、おみくじを引く人も多いと思います。朝のテレビでも「今日の一番運勢のよい星座は?」とかありますよね。占いの歴史は古く、戦国武将たちも戦の勝敗を占ってもらうなど、歴史の裏でも大きく関与してきました。人生の分岐点であったり、何か決断しようとするとき、占いが