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正しい情報をつかむ

自分の病気や障害について知りたい気持ちが出るのはもっともなことです。正しく理解することでうまく対処できることはもちろん、自分だけの症状かなと感じていることが実は一般的な症状だと知って安心することもあります。また、障害とつきあっていく上で最低限知っておいたほうがいい知識もあります。周囲に自分のことを説明するためにも、自分の特徴について理解しておく必要がありますね。


今はインターネットで手軽にさまざまな情報が調べられるようになり、大変便利です。しかしその中にあふれている健康に関する情報は正しいものもあれば間違ったものもあります。たとえば発達障害について言えば、今は多くの情報が提供される時代になりました。それは素晴らしいことなのですが、誤解と偏見に基づいた情報もあるようです。発達障害を「一過性の病気」と捉えていたり、「親の育て方が原因だ」と決めつけたり、「変わった人はみんな発達障害だ」と極端なことを言う人がいます。これらはすべて誤解です。


短時間で答えられるチェックリストを載せているサイトもあります。チェックリストに正しく答えるためには自分自身を客観的に見られる力が必要です。カウンセリングに来られる人の中にも、事前にネットのチェックリストをやったという人が結構います。注意したいのは、それは大まかな目安になり得ても、それだけで自己診断できるようなものではありません。専門家による本当の診断・見立てのためにはもっと多くの情報を聞き取って総合的に判断する必要があります。似たような病気・障害はたくさんありますし、診断・見立てというのは一般に思われている以上に難しいものです。複雑なケースの場合は医師やカウンセラーによっても見方が違うことがわりとあります。


自分で病気や障害について調べる場合は、情報ソースの信頼性に注意しましょう。そして自己判断はせず、なるべく専門家の意見を聞くようにした方が良いです。医師やカウンセラーは一定の知識があり、多くのケースを見てきています。



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