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冬の夜、TVドラマを観て思う

先日、人から勧められてアマゾン・プライムで「スナック キズツキ」というドラマを観ました(…まだ最終回まで観ていないので途中です)。主演の原田知世さんの芯の通った透明感、、、少し遠くにいるようでいてふと気が付くとすぐ隣にラフな恰好で座っているような不思議な距離感、、、スナックに立ち寄ったそれぞれのお客さんに本音を紡いでもらう際の独特なアプローチ、、、など、見どころが沢山ありました。特に、本音を惹き出す毎回のアプローチは独特で、あの店主だから許される感もあり、ちょっぴり強引にも見えますが、当のお客さん方の表情を見ると最初は戸惑った様子ながらも徐々に自分の世界を展開し、最終的にカタルシス(詰まっていたものが排出されてスッキリと通りが良くなること)となっていくところが面白いです。演じている各回の役者さんも、そのあたりの表現が巧みです。役者さんって、すごい。

全体を通して、一番印象深かったのは、「外側から見ただけではわからないけれど、どんな人でも、胸の中には行き場のない思いがある」点が、ドラマのあちこちで描かれていることでした。外側の世界(仕事の場面や日常生活の場面での小さなやり取り)で見せているその人の顔と、内面の世界(普段は吐き出さないその人なりの様々な思いがある)での顔と、人間にはいろいろな顔がありますね。外側だけを見て、簡単に「この人は良い人」「悪い人」「強い人」「弱い人」「うまくいっている人」「うまくいっていない人」と分類するのは困難で、外側も内側も含めてトータルな個人。人間は、実にさまざまな側面を持っていて、複雑で多面的、そんなことを改めて感じさせられます。

ドラマの中では、ひょんなことから店に立ち寄ったお客さん方が、店主の導きによって内側に抱えるモヤモヤした気持ちを思わず開陳していくことになります。誰かに言うつもりもなく胸にしまっておく予定だった思いを言葉にしていくと、どのお客さんも段々と元気(おそらく我慢していたことに対する怒りのパワーもあるかもしれませんが、なんというか…その人が本来持っていたであろう“人としての迫力”が少しずつ戻ってくるような感じ)を取り戻し、最後にはしっかりした足取りで帰途につきます。

普段の生活の中では、個人的な思いをシェアできる場面はなかなか多くはありませんので、私たちは「なんとなく我慢したまま/行き場のない思いを抱えたまま/モヤモヤしながら…頑張って前に進んでいく」ことを選択しがちですね。スナック キズツキのお客さん方が店を出るときにみなぎらせているパワー、自分が自分自身であることの迫力のようなもの、、、私自身はそういう迫力を失わずに日々を過ごせているか?? そんな問いも浮かびながら、興味深く拝見しています。

まだ何話か観ていない分が残っているので、寒い夜のおともに、少しずつ楽しみに観ようと思います。ご興味あれば、ぜひ。  




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