幽霊の正体

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ということわざをご存じですか?「幽霊だと思って恐れていたものをよく見てみると、ただの風にゆれる枯れすすきだった」という意味です。人が疑心暗鬼になって、現実を誤認している状態を表しています。


私たちはあるものを恐い恐いと思っていると、取るに足らないものまでモンスターのように見えてしまうものです。もちろん、世の中には正しく恐れる必要のあるものもあります。一方、心配性の人が抱く不安は、実際には起きない場合がほとんどなのです。


そんな不安を解消する方法としては、不安に直面することが有効です。実は、不安なことから逃げれば逃げるほど、その気持ちが大きくなってしまい、人をみじめな気持ちにさせてしまうものなのです。不安に直面するとは、恐れていたものをよく見てみること、恐れていた場面に入ってみることです。


森田療法ではこれを「恐怖突入」という言葉で表します。これは森田療法を理解する上で重要なキーワードのひとつです。恐怖を回避せずに、その中に入り込んでしまえば、その感情がだんだんと薄れていくことを実感することができます。


私が昔に関わったことあるクライエントさんは、恐怖突入というやり方が気に入ったようで、カウンセリングで対話している時に、「突破する」と彼なりの表現を何度も使って不安に向き合う勇気を語っていました。


不安と対峙し、その感情を克服することで自信と喜びを取り戻すことができます。この方法は不安障害などの病気の治療だけでなく、日常生活のさまざまな場面でも広く応用がきくものです。実施するには個人の実情に合わせていろいろとコツがあります。お知りになりたい方はカウンセリングにいらしてください。