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矛盾に悩む人、悩まない人

テレビのニュース番組を見ていると、アナウンサーが悲しいニュースに触れたかと思うと、その直後に喜ばしいニュースを語ることがあります。スイッチの切り替えは見事なものです。そのような変わり身の早さが生じるのは、一定の時間枠の中で多くの情報を伝えなければならないアナウンサーにとって、当然の宿命かもしれません。


伝えられるものが悲しいニュースと喜ばしいニュースならともかく、もっと矛盾したような2つのメッセージだったらどうでしょう?視聴者の多くは不自然な感じや反感を抱くかもしれません。「手のひら返し」などと揶揄される所以(ゆえん)です。


人間は自分の中に矛盾したものを抱えるとその葛藤に悩むことがあります。一つの人格のまとまりを保つために、相容れない自分の中の要素どうしを自分の中にうまく収める必要があるからです。特に昔の世代の人はそういう傾向が強いです。一貫した自分というものが大切なわけです。


ところが最近は、自分の中の矛盾した要素を一つの自分にまとめあげずに、そのまま並べておいて平気な人も増えてきました。場面ごとにスイッチが切り替わるように異なる顔を使い分け、それを気にする様子はありません。そのような適応の仕方がある程度要求される時代なのかもしれません。


あなたはどちらのタイプでしょうか?自分の一貫性を重視するタイプ、違う顔を使い分けるタイプ、それぞれに一長一短があり、どちらが良いというものでもないかもしれません。バランスの問題なのかもしれませんね。自分の性格を知りたい人もぜひカウンセリングに来てくださいね。


    (不忍池にて)

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