top of page

#23 アサーティブネストレーニングと私 ④誰のためのトレーニング?

こんにちは、しまうまカウンセリングの望月です。前回は「アサーティブネストレーニングと怒り、アサーティブネスと攻撃性」について触れさせていただきました。そして研究でも検討されてきたとお伝えしましたが、私の修士論文のテーマはまさにここの所でした。そしてその小さな研究の中でアサーティブネスと攻撃性を区分することは難しいということが当時の私の出した結論でした。(ここに関しては、色んな議論が生じると思いますが、それはこのブログでは触れないでおきます。)

その後、私は「アサーティブネストレーニング」を行っていく中でもこの問題と向き合うようになります。カウンセリングの中であるクライエントさんに言われました。『俺、言いたいことが言えるコミュニケーションがとりたいのよねー。』その時、私はアサーティブネスと非アサーティブネスと攻撃的コミュニケーション(#22)について説明をしている時でした。『でもそれって攻撃的ってやつだよねー』私は笑ってうなづいたのですが、頭の中では大きな疑問が頭にわいてきたのです。『いやいや、本人がしたいって言っているコミュニケーションをアサーティブネスじゃないからって否定することはおかしくないだろうか。』

以前もブログで少し触れましたが、私は「クライエントこそが自分の問題の専門家である」という解決志向アプローチ(SFA)を行っています。そのSFAからみると本人が望むゴールをサポートすることが私の仕事になります。そこで、私は彼と、そのコミュニケーションをとることで彼が望んでいるゴールや、周りの人への影響などを、SFAを用いて検討しました。その後、彼の望むコミュニケーションに向けてのロールプレイが始まりました。(勿論、この話は実際のカウンセリングの中で起こったことを脚色しております。)この体験は、これまでの私の経験したどのアサーティブネストレーニングとも異なるものでした。そこから私は考えるようになりました。「誰のためのトレーニングなんだろう」と。



bottom of page