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依存症は言いにくい?

アルコールやギャンブルなどを「やめたくても、やめられない」状態になっている人がいます。程度が進むとより強い刺激を求め、欲求をコントロールできなくなり、生活が乱れ、職業に影響を及ぼしたり、人間関係を悪化させたりする可能性もあります。


もちろん、カウンセラーの得意とする対象によって違いはあると思いますが、私の臨床では、依存症を主訴に相談室を訪れる人は必ずしも多くありません。しかし、面接を進めていくうちに、副次的な課題として依存症的傾向が見えてくるケースはわりとあります。


「抑うつ」や「不安」ははじめから話題にしやすいのに対し、「依存症」に関しては言いにくいところがあるのかもしれません。知られるのが恥ずかしい場合もあるでしょう。本人が「何かをやめられなくなっていること」を認めたくない場合もあります。精神的な問題に関連していることに気がついていない人もいるでしょう。


ただ、とくにアルコールを多飲する人は、それが原因で不眠や怒りっぽさなどを生じさせていることもあります。そのため、カウンセラーに正直に話していただいたほうがより適切な対応ができると思います。医療機関にかかっている人は、依存症があるときは医師にも必ず伝えるようにしてください。これは治療していくうえで、とても大事な情報になります。


依存症は根性で何とか治せるものではありません。依存症を持つ人の周囲の人も、たとえば本人の借金を無条件に肩代わりしてあげるような対応はおすすめできません。本人はますます抜け出せなくなるかもしれません。


カウンセリングでは、依存症の話題も扱えます。依存症疑いの人も、一度いらしてみてください。さらに重症の方には、依存症専門の医療機関や自助グループ、支援団体などもあります。厚生労働省のわかりやすいパンフレットもあります。必要な方はご覧になってください。



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